数の子

数の子

おせち料理に欠かせない一品として、数の子があげられます。数の子は、ニシンの別名アイヌ語で、「かど(カドイワシ)」といいます。その子どもなので「かどのこ」「かずのこ」と転じ、また「かどのこ」の数の多さから「数の子」となったようです。

数の子はメスの腹から取り出した卵の塊を天日干し、もしくは、塩漬けしたものを食します。黄金色、またその価格からおせち料理にふさわしい『黄色いダイヤ』の別名があります。

おせち料理や祝いの膳で、子孫繁栄の意味に結び付けられたのは室町時代後半の頃からです。また、一般の庶民に定着したのが江戸元禄期だといわれています。二親(にしん)から多くの子が出るの縁起を担ぎ、おせち料理などに欠かせない一品となりました。

数の子には、『塩蔵数の子』と『味付け数の子』の2種類があります。一般に高級なものとして取扱われるのが、『塩蔵数の子』です。他の魚卵とくらべ食感が硬く、味わいや歯ごたえが楽しめるのも魅力です。塩蔵数の子はそのままでは食せず、真水につけ、塩抜きをしてから食します。

数の子の産地は日本では北海道が中心です。北海道留萌市では市の特産品となっています。『ソーラン節』に謡われるのは明治から大正を経て及び昭和の初期ごろのこと。鰊御殿と呼ばれる大邸宅をもつ漁師もいたほどでした。その後漁獲量は、乱獲、気候の変動などで海流が変化したため激減しました。

現在では、カナダ、アメリカ合衆国(アラスカ)、イギリス(スコットランド)、ロシアなどからの輸入があり、おせちをはじめ、結納や祝膳には欠かせない食材となっています。